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『ネクストマリトッツオ』と呼ばれるお菓子はたくさんありますが、日本でじわじわと知名度をあげているお菓子があります。
リコッタチーズのさわやかなコクとナッツやドライフルーツの食感が楽しめるお菓子、それがカッサータです。
「カッサータって何?」と思う人でも、色とりどりのカラフルな断面は見たことがあるはず。
日本でもコンビニでカッサータが売られていますね。
今回は、カッサータは何か、カッサータの歴史や日本と海外のカッサータの違いについてまとめました。
カッサータって何?
カッサータは、リコッタチーズの生地にたっぷりのナッツやドライフルーツを入れて冷やし固めたお菓子です。
白い生地に色とりどりのカラフルなナッツやフルーツが映えた断面は、「カッサータって何?」と思う人でも見たことがあるのではないでしょうか?
リコッタチーズに泡立てた生クリームを混ぜているので、冷凍庫で冷やしてもカチカチにはなりません。
ムースとアイスのいいとこどりのようなふわっと口の中で溶ける食感は、一度食べたらやみつきになりますよ^^
カッサータはイタリアのシチリア島発祥のお菓子。
カッサータの具材でピスタチオやオレンジのドライフルーツが使われていることが多いのは、シチリア島の名産品だからです。
また、イタリアのシチリア島といえば、サクサクの生地にリコッタチーズをたっぷり詰めたカンノーリというお菓子の発祥の地でもあります。
カンノーリは日本でも専門店が増えてきている人気のお菓子。
カッサータも同じく日本でブームになりそうですが、遠いシチリア島のお菓子が日本で流行っているというのはなんだか縁を感じますね^^
カッサータの歴史
日本ではごく最近知られるようになってきたカッサータ。
しかし、歴史は古く、シチリア島のパレルモという都市がまだイスラム制度下であった10世紀ごろからカッサータはあったそう。
15世紀ごろには、イタリア西海岸の修道院で復活祭の期間に食べるお菓子として作られていた記録が残っています。
キリストの復活を祝う復活祭は、イタリアの人達にとってクリスマスと同じくらい大切なお祝い。
カッサータが生活に根付いた大切なお菓子であることが分かりますね。
日本でいうとお彼岸に食べるぼたもちのような存在でしょうか?
カッサータのもとになったお菓子『クワッサットゥ』
カッサータの原型になったのは、リコッタチーズとはちみつを混ぜてボウルに入れた『クワッサットゥ』
その後、王宮のシェフがクワッサットゥを2枚の生地ではさんで焼いたのが、カッサータの始まりと言われています。
「カッサータって冷たいものじゃないの?」と思いますよね。
私たちが日本で見かける冷やし固めたカッサータは11世紀ごろに生まれたもので、最初のカッサータとは別物だったんです。
焼いたカッサータは『カッサータアルフォルノ』という名前で、今でもシチリアで食べられているんですよ。
時代と共に形が変わったカッサータ
シチリア島があるイタリア南部がスペインの支配下になったときは、カッサータを作るときに必須なリコッタチーズのクリームにチョコレートが入るようになりました。
カッサータの周りをマジパンで囲み、チェリーやオレンジのシロップ煮で飾りつけをする。
カラフルな見た目のカッサータも、時代とともに形が変わったカッサータのうちのひとつ。
カッサータは、イタリアだけでなく世界各国に広がるうちに、姿形がまるっきり変わっていったのです。
ただカッサータがどのように世界で広まっていったか、歴史は実はよく分かっていません。
カッサータの発祥地であるシチリア島は、東からギリシャの文化が西からはアラビアの文化がやってくるちょうど合流地点。
さまざまな文化が入り混じる地域であるため、人々の歴史とともにカッサータも変わっていったのでしょう。
日本のカッサータと海外のカッサータの特徴と違い
上記でもお話ししましたが、カッサータは国によって姿形が全く違っています。
日本と海外のカッサータの特徴や違いをまとめました。
日本のカッサータ
日本のカッサータは、リコッタチーズと生クリームを合わせた生地にたっぷりのナッツやドライフルーツを入れて冷やしたもの。
手に入れにくいリコッタチーズの代わりに、クリームチーズを使うことが多いのも特徴です。
アイスが好きな日本人向けにアイスケーキ風に仕上げたカッサータもあれば、スポンジと合わせてケーキのように仕上げたカッサータもあります。
少ない材料で簡単に作れることから、自宅で手作りカッサータにチャレンジする人も!
コンビニでの取り扱いも増えてきているので、カッサータを食べる機会はどんどん増えそうです^^
海外のカッサータ
日本のカッサータがほぼ『チーズ生地とナッツやドライフルーツを冷やしたもの』なのに対して、海外のカッサータはいろいろな種類があります。
『カッサータシチリアーナ』は、カッサータ発祥地シチリア島の伝統的なお菓子で、周りがマジパンで覆われたドーム型が特徴。
中は、リコッタチーズとチョコレートを合わせた生地とスポンジが入っていて、マジパンの周りはカラフルなフルーツのシロップ漬けで飾られています。
こちらは『カッサータアルフォルノ』。
リコッタチーズクリームをタルト生地やクッキー生地ではさんで焼き上げたお菓子です。
一緒に焼き上げたら中のチーズクリームは固まらないのか、食感が気になりますね!
カッサータのもとになったクワッサットゥの現在の姿がカッサータアルフォルノ。
カッサータアルフォルノはイタリアでもパレルモ地方にしかない珍しいお菓子なので、見つけたら買うことをおすすめします◎
カッサータはシチリアの復活祭に欠かせないお菓子
- カッサータはリコッタチーズと生クリームを合わせた生地にたっぷりのナッツやドライフルーツを入れて冷やし固めたお菓子
- カッサータの歴史は古く、10世紀ごろにはすでにあった
- カッサータは、イタリアのシチリア島ではキリストの復活祭に用意される大事なお菓子のひとつ
日本の桜餅が関東と関西で姿形が違うように、カッサータも地域によって姿形が変わります。
共通点はリコッタチーズを使っていること。
なかなか日本で冷やし固めたカッサータ以外を食べるのは難しいかもしれませんが、食べ比べしてみたいですよね!
カッサータって何?と思っていた人も、一度食べてみると魅力にはまってしまうかもしれません^^