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れんこんの下ごしらえのひとつに、れんこんを酢水につける工程があります。
人参や大根、ほうれん草など他の野菜の下ごしらえにはないこの工程。
当然のようにやっているこの工程ですが、そもそもれんこんを酢水につけるのはなぜなのか気になりますよね。
水でつけるのと酢水につけるのはどんな違いがあるのでしょうか。
今回は、れんこんを酢水につけるのはなぜか、また正しい方法や注意点についてもまとめています。
れんこんを酢水につけるのはなぜ?
れんこんを酢水につけるのはなぜか、その理由は2つ。
- れんこんが変色するのを防ぐため
- れんこんの食感をよくするため
それぞれ詳しく見ていきましょう◎
れんこんが変色するのを防ぐ
れんこんを酢水につける最大の理由は、れんこんの変色を防ぎきれいな色味をキープするためです。
れんこんやゴボウなどアクの強い野菜は、切ったあとそのままにしておくと空気に触れて酸化し黒く変色してしまいます。
れんこんが変色するのは、れんこんに含まれるポリフェノールの一種【タンニン】が空気に触れて酸化反応を起こすため。
味は変わりませんが、見た目を重視したいときはちょっと困りますよね。
そこで、れんこんは切ったらすぐ水につけて空気と触れるのを防ぎます。
つまり、変色を防ぐためだけなら空気に触れないようにすればいいだけで、単に水につけるだけでも効果があるんですね。
それなのに、どうしてわざわざお酢を入れるのか。
それはれんこんに多く含まれている色素【フラボノイド】が、酸性のものに触れると無色に変化する性質をもっているためです。
酸性の酢水につけておくことで、水からあげた状態(空気に触れた状態)であっても、れんこんが変色しにくくなるというわけです。
「より白さをキープしたい」「料理をきれいに仕上げたい」という場合は、水ではなく酢水にれんこんを付ける方法をおすすめします。
酸性のものであればよいので、お酢の代わりにレモン汁でもOKですよ^^
水からあげたあとすぐに調理に移すのであれば、水につけるだけで問題ないと思います◎
れんこんの食感をよくするため
れんこんは独自の粘り成分をもっています。
この粘り成分はデンプン質由来のものなのですが、酢水の酸はこのデンプン質の働きを止めることができます。
つまり、酢水につけたれんこんは通常のれんこんに比べて粘り成分がなくなるということ。
よりシャキシャキした食感になるので、サラダなど食感を生かしたい料理のときはれんこんを酢水につけるといいでしょう。
※れんこんの粘り成分に関しては【ムチン】という成分である、ということが定説されていましたが、2020年に『ムチンは動物より分泌される粘質物一般をいう』と訂正がありました(参考:日本食品化学工学会)
れんこんや里芋のねばり=ムチンだと思っていたので、この発表は驚きですね…!
れんこんを酢水につけすぎたらどうなる?
れんこんを白くキープするために必要な酢水につけるという方法。
しかし、長くつければつけるほどいいというわけではありません。
れんこんを酢水につけすぎると、れんこんの持つ栄養素が水に流れ出ていってしまいます。
れんこんには疲労回復効果や美肌効果が期待できるビタミンCが多く含まれています。
しかし、ビタミンCは水溶性ビタミンの一種。
水溶性ビタミンはその名の通り水に溶けやすく、れんこんも酢水につけすぎるとせっかくのビタミンCが流れ出てしまうんですね。
せっかくれんこんを食べるなら栄養素は逃さず摂取したいもの。
れんこんの色味をきれいにすることだけを優先し、栄養素を失うのは避けたいですよね。
れんこんを酢水につける正しい方法
れんこんの栄養素を守るために、酢水につける正しい方法をチェックしておきましょう。
- 水500mlに対し大さじ1/2のお酢を入れて混ぜる
- 切ったれんこんを酢水に入れ2~3分つける
酢水に入れて2~3分経ったらザルにあげます。
水洗いする必要はなく、そのまま調理に進んでOK。
私はれんこんを酸味のあるマヨネーズサラダによく使うので、多少お酢の味が残っていても平気です。
しかし、れんこんそのものの味を味わう料理(れんこんチップスや天ぷら)に使う場合はお酢の味がしないほうがいいですよね。
その場合もう少しお酢の量は減らしてもいいかなと思います。
れんこんを酢水につける理由まとめ
- れんこんを酢水につけるのは、れんこんの変色を防ぎきれいな色味をキープするため
- また、酢水につけたれんこんは粘りがなくなり食感がシャキシャキになる
- れんこんに含まれるビタミンCが流れ出てしまうので、酢水につける時間は2~3分にしておく
何気なくやっているれんこんを酢水につける工程。
水だけでは出せない色味をキープする効果や食感をよくする働きがお酢にはあります。
とは言え、長くつければつけるほどいいというわけではありません。
れんこんの栄養素を守るためにも酢水につけておく時間はきちんと守りましょう。