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パン作りの作業のは時間がかかるもの。
二次発酵までくるといよいよパンの完成も近づいてきてワクワクしますよね。
パン作りにおいて二次発酵の温度はこの後の焼き上がりを左右する大事なものなんです。
「でも毎回パンの発酵の温度は同じでいいの?」と疑問に思うことはありませんか?
そこで今回はパン屋でパン作りを6年してきた私が、
- パンの二次発酵の温度は何度がいい?パン生地種類別に紹介
- パンの二次発酵で膨らまない原因と対処法
上記2点についてまとめました。
パンの二次発酵の温度は何度がいい?パン生地種類別に紹介
パンの二次発酵の温度は一般的には35~40℃といわれています。
一次発酵の温度が30~35℃なので二次発酵のほうが少し温度は高めです。
なぜ二次発酵のほうが温度が高いのかというと、35~40℃が生地の中のイースト菌が最も活発に活動する温度だからです。
イースト菌が活発に動くということはパンが膨らみやすくなるということですが、「それなら一次発酵のときから35~40℃にしたらもっと膨らむんじゃないの?」と思いますよね。
しかし、一次発酵からイースト菌を最大限に活動させてしまうと、残念ながらおいしいパンができないのです。
発酵は高温で短時間で済ませるよりも、低めの温度でゆっくりと充分な発酵時間を取ってあげるほうが小麦の風味が出ておいしくなります。
ちなみに低めの温度で充分な発酵時間をとるやり方で「オーバーナイト発酵」と呼ばれるものがあります。
冷蔵庫などで一晩生地をゆっくり発酵させる方法なのですが、パン屋さんでもよく用いられるくらい理にかなった発酵方法。
一次発酵でゆっくりと準備をさせてあげて、二次発酵で本番スタート!といった感じでしょうか。
一次発酵で充分準備をさせてあげた生地をいよいよ二次発酵にうつすわけですが、ここでもポイントがあります。
それは作るパン生地の種類によって発酵温度を変えてあげること。
パンは作る種類によって生地の油脂が多かったり砂糖が多かったりと様々なので、生地に合わせて発酵温度を変えることがおいしいパンを作るうえで大事になるのです。
フランスパンなどハード系のパンの場合⇒27~28℃
小麦・水・塩・イーストといったシンプルな材料で作られるフランスパンなどいわゆるハード系といわれるパンは、じっくりと時間をかけて発酵させることにより小麦の風味が増すので低めの温度で発酵させることがポイントです。
クロワッサンなどバター(油脂)の配合量が多いパンの場合⇒25~28℃
クロワッサンやデニッシュなど生地に対してバターが多く使われているパンも低めの温度で発酵させましょう。
バターは28~30℃で溶け始めるので、高い温度だと生地の中のバターが溶け出し流れ出てしまいます。
そうなると折り込んだ生地の層が焼きあがったときにきれいに出なくなってしまい、独特の食感がなくなってしまうのです。
菓子パンや食パンの場合⇒35~40℃
小麦・水・塩・イースト・砂糖・卵などといった材料で作られる一般的なパン生地の場合は35~40℃で発酵をしましょう。
ただし菓子パンや食パンでもバターを多く使ったリッチな生地の場合は、クロワッサン生地同様25~28℃で発酵させてくださいね。
そしてどの生地にも共通でいえることですが、二次発酵の際はパン生地が乾燥しないように濡れ布巾などをかけてくださいね◎
パンの二次発酵で膨らまない原因と対処法
「生地ごとに発酵温度を変えたのに生地が膨らまない…」ということは実はよくあることなんです。
パン生地は一次発酵がうまくいっていれば二次発酵もうまく進むはずです。
裏を返せば一次発酵がうまくできていないとその後何をしても生地は復活しないということなのですが、それについては「パンの発酵で失敗したら復活できる?」記事にて詳しくまとめています。
一次発酵がうまくできたのに二次発酵で生地が膨らまない原因は3つあります。
- パン生地は乾燥していないか
- 生地を触りすぎていないか
- 打ち粉が多すぎないか
それぞれ詳しく見ていきましょう!
パン生地は乾燥していないか
パン生地の表面が乾燥すると生地が膨らもうとする動きの邪魔になってしまい、発酵がうまくすすまなくなってしまいます。
二次発酵のときは濡れ布巾をかける・ビニール袋などで天板ごとくるむなどして生地の乾燥を防ぎましょう。
もうひとつよくあるのが生地を成形しているときに乾燥させてしまうこと。
つい成形に夢中になって思ったより時間がかかってしまって、気づいたら先に成形したパンがすっかり乾燥していた…なんてことは私も経験したことがあります^^;
手早く成形できるのならいいのですが、慣れていないうちは成形したパンには濡れ布巾をかけることを忘れずに!
もしも乾燥してしまった場合は、霧吹きなどで表面を軽く湿らせれば大丈夫ですよ◎
パン生地を触りすぎていないか
パン生地を分割するときや成形するときに生地を触りすぎていませんか?
パン生地は触れば触るほど生地がだれてきます。
そして生地を捏ねる際にできたせっかくのグルテン幕が触りすぎによって壊れてしまいます。
こうなった生地は二次発酵でもきれいに膨らみません。
- 生地を分割するときはなるべく一度で生地を切り分ける
- 成形は手早く
- 慣れないうちはシンプルに生地を丸めただけの形にする
以上のことに気を付けて生地を触るようにしてください。
打ち粉が多すぎないか
パン生地を分割するときや成形するときに、そのままでは生地がくっついて作業をしにくいから打ち粉をしますよね?
この打ち粉ですが「生地がべたつくから」といって多く使うことはやめましょう。
多すぎる打ち粉はパン生地の水分を奪い生地を乾燥させて、発酵の邪魔をしてしまいます。
打ち粉は生地によっては使わなくてもいいくらいです。
多すぎる量は避けて、作業しやすい量だけ打ち粉を使うようにしましょう。
パンの二次発酵の温度についてまとめ
「パンの二次発酵の温度は何度がいい?」という疑問についてまとめました。
- 菓子パンなど一般的なパン:35℃~40℃
- ハード系パン:27℃~28℃
- バターの配合が多いパン:25℃~28℃
パンの種類別に温度もまとめたのでワンランク上のパン作りができますね^^
これからのパン作りのお役に立てれば嬉しいです♪