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食パンの中でもオーソドックスな角食パン。
シンプルな材料・作り方で毎日食べるにはぴったりのパンですが、納得いく角食パンを作るのは実は大変。
角食パンなのに角にならないなんてことはよくあることなんです。
角食パンでしっかりとした角を出すことは、見た目だけでなく味にも影響してくるもの。
どうやったら角食パンの角が出るのかコツがあれば知りたいですよね。
そこで今回は、角食パンが角にならない原因や角食パンを上手に作るポイントをまとめました。
角食パンが角にならない(角が出ない)原因
角食パンが角にならないときに考えられる原因は3つ。
- 型のサイズに対して生地の量が少なかったため
- 捏ねる作業が足りなかったため
- 二次発酵の際に発酵させすぎたため
型のサイズに対して生地の量が少なかった
型の大きさに対して生地の量が少ないと、焼成時に生地が膨らんでもフタまで届きません。
角食パンは膨らんだ生地をフタで押さえることで角が出ます。
例えば50gのパン生地と100gのパン生地では、生地の状態が同じでも最終的な大きさは違いますよね。
当たり前ですが、少ない生地の量では焼き上がりの大きさに限界があり、型のサイズと生地の量が合っていないときれいな角は出ません。
捏ねる作業が足りなかった
型に対して適切な量の生地なのに角が出ない場合、生地を捏ねる作業が足りなかったことが考えられます。
パンは小麦粉のグルテンと酵母菌が生み出した炭酸ガスとが作用して生地を膨らませます。
しかし、生地を作る段階で捏ねる作業が足りないと充分なグルテンは生まれません。
結果、炭酸ガスとうまく作用せず生地が膨らまないというわけです。
角食パンは型いっぱいに生地が膨らんで角を出しますが、膨らむ力がない生地は型いっぱいに広がることができません。
二次発酵の際に発酵させすぎた
角食パンを作るとき二次発酵は型に入れて行いますが、このとき生地を発酵させすぎないように注意が必要です。
角食パンは焼き上げる前にフタをしますが、生地を発酵させすぎてパンパンに膨らんだ生地とフタがぶつかると生地に傷が付きます。
傷が付いた生地は焼いている間にガスが抜けてしぼんでしまい、角が出なくなってしまうんですね。
そもそも、発酵させすぎた生地(過発酵といいます)は酸味が強くなる・イースト臭がするという風に異変が出ておいしくありません。
角食パンの角を出すためだけでなく味のためにも、生地は発酵させすぎないようにタイミングに気をつけましょう。
関連記事:パンの発酵で失敗したら復活できる?一次発酵と2次発酵の対処法を紹介
角食パンの角を出すためのポイント
角食パンの角を出すためのポイントは4つ。
- 型のサイズにあったレシピで作ること
- 生地をよく捏ねること
- 捏ね上げ後の生地の温度は27℃前後をキープすること
- 二次発酵後に生地が型から8分目の高さになったらフタをすること
型のサイズにあったレシピで作る
角食パンのレシピはいろいろとありますが、自分が持っている型のサイズにあったレシピを選びましょう。
型のサイズに対して生地の量は少なすぎても多すぎても、角はうまく出ません。
角食パンは2斤サイズや1.5斤サイズで作ることが多いので、2斤サイズ・1.5斤サイズの型を買えばレシピに迷うことも少ないはずです。
生地をよく捏ねること
1.5斤サイズや2斤サイズの角食パンを作ろうとすると必然的に生地の量も多くなります。
生地の量が多いと捏ねる作業が大変になりますが、生地の量が多いときほどいつもより多めに生地をよく捏ねるのがきれいな角を出すポイントです。
生地の量が少ない小さいパンは、そこまで捏ねなくてもある程度は膨らみます。
しかし、角食パンのようにひとつの生地のかたまりが大きいパンは、抱え込んでいる炭酸ガスの量も多いもの。
炭酸ガスに対してグルテンの量が少ないと膨らむ力が足りません。
角食パンが型いっぱいに膨らむためにも、生地はしっかりと捏ねてください。
生地を引っ張ったときに薄い膜ができると捏ね完了の合図ですが、グルテン膜のチェックをいつもより厳しく確認するといいでしょう。
捏ね上げ後の生地の温度は27℃前後をキープする
パン生地をしっかり捏ねたあとは生地の温度も確認しましょう。
パン生地の捏ね上げ温度はパンの種類によって変わりますが、食パンなら27℃前後が適正温度です。
捏ね上げ温度が適正温度のパン生地は酵母の働きが安定します。
反対に捏ね上げ温度が高すぎたり低すぎると、いつも通り作っても発酵が進まなかったり反対に過発酵になってしまいます。
発酵不足や過発酵は生地が思う存分膨らまない原因に。
何度もパン作りをしていると手で触るだけで生地の温度が分かりますが、最初のうちは温度計を使ってしっかりと捏ね上げ温度を確認しましょう。
二次発酵後に生地が型から8分目の高さになったらフタをする
角食パンのフタをするタイミングは、『生地が型から8分目の高さになってから』というのが目安です。
8分目というと結構上部に隙間があって「大丈夫かな?」と不安になるかもしれませんが、8分目以上だと生地がパンパンに膨れてはみ出してしまうことも。
正直、こればっかりは何度もやってみないとフタをするタイミングが難しいと思います。
生地の配合や状態、その日の湿度や気温によっても膨らみ方は変わってくるので…。
ただ、ひとつ大事なことはフタをしたらすぐに焼き上げられるようにオーブンは十分に予熱しておくこと!
フタをした状態がベストタイミングであっても、オーブンに入れて火を通すまで時間がかかると型の中で発酵が進んでしまいます。
過発酵を防ぐために、オーブンの予熱は忘れないようにしてくださいね。
各食パンが角にならない原因まとめ
- 角食パンが角にならないのは、生地の量が少ない・捏ねが足りない・発酵させすぎが原因と考えられる
- 角食パンの角を出すためには、捏ね上げ温度を意識しながらしっかりと生地を捏ねることが大事
- 二次発酵後、生地が型から8分目の高さになったらフタをして焼く
型から食パンを取り出すときはドキドキしますが、きれいな角が出たら嬉しいもの。
ポイントをおさえて作ってみてくださいね!