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『パンは生き物』とはよく言ったもので、食パンは温度によって膨らみ方が変わります。
人間も冬は動きが鈍くなるのと同じ。
食パンが冬に膨らまないのも、寒いとイースト菌が働きにくくなっているからなんですね。
でも、冬でも食パンを焼きたいときはどうしたらいいのでしょうか?
そこで今回は、パン屋でパン作りを6年してきた私が
- 食パンが冬に膨らまない原因
- 食パンが冬に膨らまない時の対処法
- 冬に食パンを作るときにおさえておきたいポイント
3つについてまとめました。
食パンが冬に膨らまない原因
食パンが冬に膨らまない原因は、気温が低く空気が乾燥しているからです。
食パン生地が膨らむためには、
食パンの主な材料である小麦粉の中のグルテンと、イースト菌と呼ばれる酵母が作用して炭酸ガスを発生させる
必要があります。
発生した炭酸ガスが膨張して大きくなることで、生地は膨らみます。
しかし、生地が膨らむのに欠かせないイースト菌と呼ばれている酵母は実は生き物。
生きているので、食パンを作る日の気温や空気の湿度によって働きが変わってしまうんですね。
イースト菌がよく働く環境は、
- 30~40℃の温度
- ある程度の湿度
上記が揃った環境。
冬は気温が低いために、どうしても発酵させるときの温度が低くなりがちです。
また、乾燥は生地が膨らむのを邪魔してしまいます。
『気温が低く空気が乾燥している冬は、イースト菌も動きにくい』ために、食パンが膨らまないということが起きるというわけです。
寒いと動きが鈍くなるのは、人間だけではないというのはおもしろいですね^^
食パンが冬に膨らまない時の対処法
『いつ、どの段階で食パンが膨らまないか』によって、対処できるかどうか変わってきます。
一次発酵後に食パンが膨らんでいないとき
一次発酵後に食パンが膨らんでいないときは、もうしばらく発酵の時間をとってみましょう。
そのとき、発酵させる温度が下がっていないか温度計でチェックするのを忘れずに。
レシピに記載の発酵時間より、さらに20分~30分ほど発酵させてください。
発酵させすぎはまた食パンが膨らまない原因になるので、時間が過ぎたら発酵OKかどうかチェックします。
小麦粉を人差し指に付けて、食パン生地の真ん中に第一関節まで入れてみる。
穴が戻ってこないでそのままになっていたら、発酵完了のサインです!
二次発酵後に食パンが膨らんでいないとき
一次発酵で膨らんだのに二次発酵で膨らんでいない場合、やはり生地が冷えてしまっている可能性があります。
いつもより二次発酵の温度を上げて、さらに20分ほど発酵の時間をとってみてください。
生地が乾燥しないように気を付けてくださいね◎
発酵の時間を長めにとっても食パン生地が膨らまない場合、残念ですがそれ以上膨らませるのは難しいでしょう><
次の項目で冬に食パンを作るときのポイントを紹介します!
きちんとポイントをおさえれば、冬でもしっかり膨らんだ食パンを作ることができますよ^^
関連記事:パンの二次発酵の温度は何度がいい?パンの生地種類別に紹介!
冬に食パンを作るときにおさえておきたいポイント
冬に食パンを作るときは3つのポイントをおさえておきましょう!
- 材料の水や牛乳など、加える水分の温度を上げる
- 部屋の室温を上げる
- 発酵の際の温度をいつもより高めに設定する
加える水分の温度を上げる
レシピによって加える水分は水や牛乳と様々。
冬に食パンを作る場合は、水分は温めてから生地に加えるようにしましょう。
水を入れる場合は、夏場は水道水などそのままでもいいですが、冬の場合はレンジなどで軽く温めると◎
水以外の、牛乳や卵液の場合も同じように軽く温めてください。
温度の目安は、約30~35℃。
35℃以上になると反対にイースト菌の働きが悪くなってしまうので、温めすぎには注意です。
部屋の室温を上げる
部屋の中が寒いと、食パン生地だけでなく、作業台や道具などすべてが冷え切ってしまいます。
冷え切った中で食パン生地を捏ねても、なかなか捏ね上げ温度は上がらずに、食パンの膨らみは悪くなってしまいます。
エアコンをつけるなどして、できるだけ部屋の中を暖かくして食パンを作りましょう!
部屋を暖かくしたら乾燥にも注意してくださいね。
乾燥は食パン生地の膨らみの邪魔をしてしまいます><
・成形途中の生地、成形し終わった生地には濡れ布巾をかける
・発酵の際には、天板ごとビニール袋でくるむ
といった風に、生地が乾燥しないように気をつけること。
つい成形に夢中になって思ったより時間がかかってしまって、気づいたら先に成形したパンがすっかり乾燥していた…なんてことは私も経験したことがあります^^;
生地が乾燥してしまった場合は、霧吹きなどで表面を軽く湿らせれば大丈夫ですよ◎
発酵の際の温度をいつもより高めに設定する
冬場は、発酵させる機械や場所も温度が下がっていることがよくあります。
いつも通り30~40℃に設定していても、実際の温度はもっと低い場合も。
オーブンの発酵機能を使っている場合でも注意は必要です。
『今日はいつもより冷えるな』と感じた場合、いつもより5~10℃ほど高めに発酵の温度を設定するのをおすすめします。
高めに設定したあとは、食パン生地の膨らみを見ながら発酵時間を調整するようにしてください。
食パンが冬に膨らまない理由と対処法まとめ
- 食パンが冬に膨らまないのは、気温が低く空気が乾燥しているため
- 食パンが冬に膨らまない時の対処法は、一次発酵・二次発酵ともに追加で発酵時間をとること
- 冬に食パンを作るときは、加える水分の温度を上げる・部屋の室温を上げる・発酵の際の温度を高めに設定しておく
冬場はどうしても気温が下がり空気が乾燥してしまうので、食パンは膨らみにくくなってしまいます。
『部屋・材料・道具全ての温度が下がらないように気を付ける』ことが冬場のパン作りでは大事になってきます。
温度を上げると、生地は乾燥しやすくなってしまうので気を付けてくださいね!