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数多くある韓国料理の中でも、体が温まって栄養満点なのがタッカンマリ。
丸ごと煮込んだ鶏の姿がインパクト大ですが、鶏を煮込んだスープと言うとサムゲタンを思い浮かべる人も多いと思います。
「どっちも同じようなものなんじゃ?」と思うかもしれませんが、タッカンマリと参鶏湯の違いは食べ方や味付けに大きく表れてくるんです。
そこで今回は、タッカンマリとサムゲタンの違いを徹底比較!
この記事を読めば、自分が食べたいのはどちらかそのときの気分で迷いなく選ぶことができますよ◎
タッカンマリとサムゲタンのそれぞれの意味
タッカンマリと参鶏湯の違いとして、まずはそれぞれの名前の意味をみていきましょう。
タッカンマリ | 鶏一匹(丸ごと一羽の鶏) |
サムゲタン | 高麗人参と鶏の入ったスープ |
タッカンマリ
タッカンマリは韓国語で【닭한마리】と書きます。
닭(タク)は鶏、한마리(ハンマリ)は一羽という意味なので、タッカンマリはそのまんま鶏一匹という意味を持っています。
丸ごと一羽の鶏と書くと料理をイメージしやすいかもしれませんね。
サムゲタン
サムゲタンは韓国語で【삼계탕】と書きます。
삼(サム)は高麗人参(インサム인삼)の参、계(ゲ)は鶏、탕(タン)はスープを意味する湯ということで、使用されている材料から名前が付けられました。
そのため、韓国ではサムゲタンは高麗人参と鶏を使ってこその料理。
高齢人参の入っていない鶏肉のスープはサムゲタン風ということになります。
タッカンマリとサムゲタンの違いと特徴
タッカンマリとサムゲタンのそれぞれの意味が分かったところで、ここからはそれぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
タッカンマリとサムゲタンの大きな違いは味付けです。
タッカンマリ | ・鶏ガラで取ったあっさりスープ ・タテギと呼ばれるつけダレをつけて食べる |
サムゲタン | ・高麗人参、クコの実、ナツメといった漢方薬財が入ったスープ ・しっかり味が付いているのでつけダレはなし |
日本の水炊きによく似たタッカンマリ
タッカンマリを私たちにもなじみのある料理に例えると、鶏の水炊きが一番しっくりきます。
日本の水炊きは出汁の中で鶏肉や野菜を煮て、食べるときにポン酢しょうゆや好みのタレにつけて食べますよね。
タッカンマリも同様で、あっさりしたスープの中で鶏肉やねぎを煮込みます。
具材は、じゃがいもや韓国風餅のトッポギを入れるのが定番。
スープ自体をそのまま飲むこともできますが、薄味なので物足りなさを感じることも。
そこで登場するのが、「タテギ」と呼ばれるタッカンマリ特製の薬味タレ。
基本は醤油にニンニクを入れたもので、ニラが入っているので味にパンチがあります。
濃いめの味付けのタテギがあっさりした鶏肉によく合うんです^^
タテギは作る人によってレシピが変わるのが特徴。
コチュジャンや唐辛子で辛さを足したり、ごま油を入れてコクを足したりとアレンジも自由自在です。
何種類かタテギを用意しておけば、最後まで飽きずにタッカンマリを食べられますね。
タッカンマリで忘れてはいけないのがシメ!
お粥もおいしいのですが、「韓国に寄せて食べたい!」という人におすすめなのが韓国風うどんのカルグクスです。
もちもちした平麺がスープによく絡み絶品^^
カルグクスはインスタントもあるから、ぜひ輸入食品店などで探してみてください。
スタミナもカロリーも高めのサムゲタン
サムゲタンは、丸ごとの鶏肉の中に高麗人参・ナツメ・もち米・栗を詰めた料理。
スープにはニンニクやクコの実が入っており、漢方薬財とされる食材が豊富に使われているのが特徴です。
漢方薬財と聞くと「ちょっとクセが強そう…」と思うかもしれませんが、鶏肉のうま味が強いので案外あっさりと食べられるんです。
スタミナが満点なので、韓国では三伏の日(日本で言う土用の丑の日のようなもの)にはサムゲタンを食べます。
この日だけはサムゲタンを扱う店に大勢お客さんが訪れるんです。
日本でも夏の暑い日にうなぎでスタミナをつけようとする人でお店がいっぱいになりますよね。
日本はうなぎで、韓国ではサムゲタンで元気をつけるのが定番なんですね。
また、サムゲタンはあっさりした味わいながらも塩味はしっかりついているため、食べるときにつけダレは使いません。
鶏肉を食べるときのみ塩コショウをつけることもあるようですが、基本はそのまま。
味が物足りないなと感じたときは、一緒にテーブルに運ばれてくるキムチやナムルを添えて食べるそうです。
そんなサムゲタン、中にたっぷりのもち米が詰められているから1人前約448.5gで409kcalとカロリーも高め(参考:Slism)。
サムゲタンを食べた後はシメはなしにしたほうがカロリーの面では安心ですね^^;
タッカンマリとサムゲタンは食べ方に違いもある?
タッカンマリとサムゲタンの違いは食べ方にもあります。
タッカンマリ | 鍋に入ったものをみんなで取り分ける |
サムゲタン | 1人分に分けられたものを各々で食べる |
タッカンマリは鶏一羽を使うだけあってボリューム満点。
1人で食べる料理というよりはみんなでシェアして食べる料理です。
まさに日本の鍋と同じですね。
一方、サムゲタンは1人分に分けられているのが基本の食べ方。
各々が好きなタイミングで鶏肉やもち米など、たっぷりの具材を食べます。
韓国ではタッカンマリよりサムゲタンのほうが人々に浸透しているそうですが、タッカンマリは少人数ではなかなか食べにくいというのも理由のひとつかもしれません。
タッカンマリとサムゲタンの違いまとめ
タッカンマリとサムゲタンの違いをまとめました。
どちらも鶏肉をメインとした料理ですが、タッカンマリがつけダレをつけて食べるのに対しサムゲタンはつけダレはなし。
また、タッカンマリは複数人で食べるので、どちらかといえばサムゲタンのほうが食べる機会が多いようです。
日本でもタッカンマリやサムゲタンを食べられるお店が増えてきました。
ぜひ食べ比べてみて、自分の好みを見つけてくださいね!